【筋トレの王道】スクワットがボディメイクの為に必要な理由【トレーニングあり】

ボディメイクの為には何が必要でしょうか?
食事?
睡眠?
ダイエットサプリ?
様々な手段が考えられますが、まずはトレーニングの王道とも言える“スクワット”から始めてみましょう。
スクワットは下半身のトレーニングと思われがちですが、実は奥が深く、上半身のトレーニングメニューとしても十分な効果が期待できるのです。
そこで今回は、様々な場面で活用できるスクワットのレパートリーについてご紹介致します。
目次
第1章【スクワットがもたらすボディメイク効果とは】
スクワットは「ベンチプレス」や「デッドリフト」と並んで、筋トレの“BIG3”と呼ばれるほどトレーニング分野において重宝される筋トレのメニューです。
筋力強化にフォーカスが当てられがちですが、一概にスクワットと言っても奥が深く、多種多様なフォームによって様々な目的で行われています。
それではダイエットや引き締めを目的としたボディメイクを目標に行うスクワットの基礎知識について解説していきましょう。
スクワットがダイエットやボディメイクに効果的な理由をしっかりと押さえておき、トレーニングのモチベーションを高めていきましょう。
1-1.筋肉量を増やしてまずは脂肪燃焼を高める
体重の増加やプロポーションの低下を招く原因は、全身に蓄積された脂肪です。その脂肪を燃焼するためには筋肉量の増加は欠かせません。脂肪燃焼レベルの指標である「基礎代謝」を高める方法が筋トレであり、ボディメイクの為には基礎代謝を上げて、カラダの“痩せスイッチ”をオンにしていきます。
1-2.日常生活がトレーニングに変わる
スクワットを行うために重要なポイントの1つが股関節の動きです。キーワードとして覚えていただきたいのが“ヒップヒンジ”です。ヒップはお尻や股関節のことであり、ヒンジとは蝶番の意を指していることから股関節を蝶番のように動かしていくという表現と認識しておきましょう。
※こちらはドアを繋ぐ蝶番(ちょうつがい)。1度は見たことがありますね。
※背筋を丸めず、股関節から“蝶番”のように上体を畳むことで大殿筋を活性化させることが出来ます。この動作をヒップヒンジと言います。
なぜヒップヒンジが姿勢の為に大切なのかと言うと、股関節の動きが小さくなることで腰をかがめる時に必要以上に膝を曲げる動きが出てしまったり、腰や背中を丸めた動きが増えてしまうからです。
歩行や階段など、ヒップヒンジ動作でお尻の筋肉を使うシチュエーションは多々あります。
日常生活からこの動きのパターンに陥ってしまえば、太ももが太くなる足の使い方になるだけでなく、背中が丸まって腰への負担も大きくなる猫背姿勢になってしまいます。
つまり日常生活から正しく股関節を使うことができれば、姿勢も変わり、毎日がボディメイクの為のトレーニングへと早変わりするのです。
1-3.スラっとした美脚効果
パーソナルトレーニングを受けられている女性のお客様に多いご相談の1つが「足痩せ」です。
また足痩せと言っても太ももや膝上、ふくらはぎ、お尻など人によって部位は様々ですが、実際に色々なフォームでスクワットを行うことで、引き締まった美脚を目指すことが出来るのです。
筋トレを避けてランニングやウォーキングに力を注いでいませんか?
発汗作用や達成感は得られても、効果的に足を引き締めるにはやはり筋肉自体をしっかり動かす必要があるのです。
1-4.お腹の引き締め効果
スクワットは下半身だけでなく姿勢を維持する背中まわりも鍛えることができますが、何よりもお腹まわりの引き締め効果が期待できます。
これは姿勢の変化によってお腹の力を上手く使えてない場合に特に効果的です。猫背や反り腰では体幹を維持するために必要な腹筋が衰えていることが多く、つまり立ち姿勢に置いて腹筋が機能していないことを表しています。
となると、一般的な腹筋運動とも言える“上体起こし”で腹筋を鍛えても、立った状態で必要な腹筋を付けることは難しいでしょう。
スクワットを行う際にバーやケトルベルなどの重量物を扱いながら体幹が潰れないように注意することで、美しい姿勢の基礎となる腹筋に刺激が入り、お腹まわりの引き締め効果を発揮することができます。
第2章【スクワットで鍛えられる筋肉は非常に多い!】
世界中で最も有名且つ王道とも言えるトレーニングは、バーベルを肩に背負った “バックスクワット”といっても過言ではありません。
主に鍛えられる筋肉は、お尻にある大殿筋やもも裏にあるハムストリングス、もも前にある大腿四頭筋、更には姿勢に大きく影響する脊柱起立筋などがあります。
そしてバーベルの重さや体勢によるによって、体幹が潰れないように維持をする腹筋群も鍛えることができ、更には“ワイドスクワット”では股関節を大きく開くことで内ももの筋肉である内転筋を中心に刺激を入れることが出来るのです。
しかしこれだけではありません。
バーベルを担ぐ位置によって、更に変化を加えることが出来ます。バーを低く保つことをロー・バー、高く保つことをハイ・バーと言います。次はこのバーのポジションによる効果の違いについて、少し掘り下げていきましょう。
第3章【ロー・バースクワットとハイ・バースクワットの違いとは?】
様々なフォームがあるなかで、バーのポジションにまで目を向ける人は意外と少ないようです。これはかなり勿体ない話であると同時に、知らず知らずのうちに腰や膝を痛めてしまう誤ったフォームに繋がる可能性があります。
3-1.ロー・バースクワットとは?
ロー・バースクワットとは、三角筋後部(いわゆる肩の後部にあたる)にバーベルを乗せて行うスクワットです。一般的に知られている方法がこのロー・バースクワットと言えるでしょう。
このようにバーベルを担ぐことで、バーベルを安定させるためには上半身の前傾を大きくする必要があります。前傾が大きくなることで股関節は必然的に曲がった上体となり、腰をかがめて身体を起こす際に必ず股関節の伸展力(足を後ろに伸ばす動き)が発揮されます。これは大殿筋やハムストリング(もも裏)、そして背中や肩甲骨まわりの筋肉をフル稼働させたスクワットを行うことができることを表しています。
つまり、全身において後面をメインに鍛えることが出来るのです。
3-2.ハイ・バースクワットとは?
ハイ・バースクワットとは、首から肩にかけての筋肉である僧帽筋上部にバーベルを乗せて行うスクワット方法です。ロー・バースクワットと比較してみると、バーベルが上に位置しているのがわかりますね。
ハイ・バースクワットは重心よりかなり高い位置でバーベルを担ぐため、体幹をまっすぐの維持することが必要となり(上体の前傾を抑制)、これによって膝を前方に突き出したようなフォームを取らなければならず、もも前にある大腿四頭筋への負荷が大きくなります。
つまり、下半身の前面を目的としたフォームと言えます。
3-3.どちらの持ち方がオススメ?
※左図がロー・バー、右図がハイ・バー。上体の前傾角度が顕著に異なることがわかります。
正解や不正解というわけではありませんが、上述したようにハイ・バースクワットでは大腿四頭筋を太くするようなフォームと言っても良いでしょう。ボディメイクにおいて、ほとんどのお客様は引き締まった太ももを目的にパーソナルトレーニングを行います。このように、目的や目標によって用いるべきフォームがあることは是非理解していただきたいところですね。
つまり、プリっとしたお尻やスラっとした美脚を目指す為のボディメイクなら、ロー・バースクワットを取り入れるべきと言えるでしょう。
第4章【フルスクワットとハーフスクワットの効果と方法】
それでは次に、スクワットを行うにあたってよく上がる質問について答えていきましょう。
実際にくびれ美人のパーソナルトレーニングを受けられている方の中には、他のジムでトレーニングを行っていた方もいらっしゃいます。やはりトレーナーや目的、体型や運動歴を踏まえると考え方は様々で、トレーニング方法は多種多様です。
「スクワットは深く腰をかがめたほうがいいの?」
あなたもトレーニングを行っているならば、1度は考えたことがあるかもしれませんね。
実はスクワットは腰をかがめる深さによって名前が変わり、大きく4つに分けられます。
□クォータースクワット
膝関節を45°程度まで曲げる
□ハーフスクワット
膝関節を90°程度(ハーフ)ほど曲げる
□パラレルスクワット
膝と股関節が地面と平行(パラレル)まで腰をかがめる
□フルスクワット
股関節が膝よりも下になるまで腰をかがめる
それでは具体的に、この4つのうちどのスクワットが効果的なのでしょうか?
ボディメイクの観点から言うと、股関節の動きが確保(ヒップヒンジが出来ている)できているならばパラレルスクワットが最適であると考えています。
角度が浅ければ、可動域が狭まるため大殿筋やハムストリングといった筋肉に刺激を与えにくく、プリっとしたお尻まわりのためのトレーニングとしては効率がかなり悪くなります。そして角度が深くなればなるほど筋肉への刺激が増えると同時に関節への負担も増大し、フォームを誤ればトレーニング効果どころか怪我のリスクが高まります。
つまりパラレルスクワットのフォームを習得するために、まずは浅い角度・低負荷からスクワットを始めることが、ボディメイクの近道であると言えますね。
第5章【様々なスクワットの種類と効果を知ろう】
それではスクワットの基礎知識について学んだところで、実際に行われている様々なスクワットをご紹介致しましょう。
それぞれ効果が異なるため、あなたの目的に合ったスクワットを選択してみてくださいね。
5-1.バックスクワット(ノーマルスタンス)
主動作筋(主に鍛えられる筋肉)はお尻にある大殿筋、もも裏にあるハムストリング、もも前にある大腿四頭筋、そして背中全体をカバーする脊柱起立筋です。
このように下半身から体幹にかけて広範囲の筋肉を鍛えることができるメニューがバックスクワットなのです。
引き締まったお尻や肩甲骨まわりに仕上げたいのであれば、是非挑戦すべきメニューと言えます。
□方法
①バーを担ぎ、肩甲骨を寄せるように肘を後方に引きます。この時背中が丸まらないように注意しましょう。そして足を腰幅よりやや広い程度に開き、股関節・膝・つま先が同じ方向を向くように意識します。
②胸を張るように意識し、お腹に軽く力を入れた状態でお尻を後ろへ突き出すようにして腰を落としていきます。太ももが床と平行になる深さまで腰を落としたら、同じスピードで元の姿勢に戻ります。これを10回3セットを目安に行いましょう。
体重は常に踵と母趾球を結んだ線の間に掛けるイメージを持つことが大切です。
※つま先へ体重を掛けてしまうとお尻やもも裏に刺激を入れることができず、踏ん張ってしまうことで大腿四頭筋にばかり力が入ってしまうためです。
※この時膝が内側に入ったり、前に突き出てしまうと腰や膝を痛める可能性があるので注意しましょう。
5-2.ワイドスクワット(ワイドスタンス)
通常のバックスクワットのスタンスが腰幅よりやや広い程度なのに対し、ワイドスクワットは腰幅の約1.5倍程度スタンスを広げます。これによって深く腰を落とした際、内転筋の動員を強く促すことができるのです。
ワイドスクワットは、股関節を外転・外旋位で行うのが特徴です。股関節を外転位にすることによって内転筋の導入を促し、更に外旋位にすることによって大殿筋だけでなく梨状筋などの股関節のインナーマッスルを鍛えることができます。つまりO脚改善や足痩せをしたいのであれば、取り入れたいスクワットメニューと言えます。
また、バックスクワットでは不適切なフォームによる腰椎の過剰な伸展などが原因で腰痛を発症するケースが少なくありません。しかしワイドスクワットでは腰椎の過剰な伸展動作が出にくいため腰に不安のある方も実施しやすいと言えます。
□方法
①バーを僧帽筋上部に担ぎ、肩甲骨を寄せるようにして固定します。そして足幅(スタンス)を腰幅の1.5倍程度開きます(腰を最大限落とした際に膝が90°となる幅)。この時、股関節・膝・つま先が45°外側を向くようにします。
②お腹に軽く力を入れ、背筋が丸まらないように体幹をやや前傾させた状態で腰を落としていきます。内転筋のストレッチ感を感じる深さまで腰を落とし、この時、股関節・膝・つま先は45°外側、すなわち同じ向きを向くように意識しましょう。
これを10回3セットを目安に行いましょう。
体重は常に踵と母趾球を結んだ線の間に掛けるイメージを持つことが大切です。
※つま先へ体重を掛けてしまうとお尻や内ももに負荷を掛けることができず、踏ん張ってしまうことで大腿四頭筋にばかり力が入ってしまうためです。
※膝が内側に入ると内転筋に適切な負荷がかからないだけでなく、痛める可能性があるので注意しましょう。
5-3.フロントスクワット
その主動作筋とは、人体に存在する筋肉のなかで一番大きな筋肉である大腿四頭筋です。大腿四頭筋を鍛えるメリットとして、筋肉の面積が大きいため基礎代謝が向上し、痩せやすい体質を目指すことがありますが、集中的に行いすぎると下半身の筋肉のバランスが悪くなるため、比較的注意が必要な種目の1つと言えます。
またバーベルスクワット(バックスクワット)よりも上半身の前傾が抑えられ、股関節の屈曲角度が少し浅くなります。これにより大殿筋やハムストリングよりも大腿四頭筋をメインターゲットとして鍛えることができるため、しっかりとした太ももに仕上げたい人向けと言えます。
□方法
※フロントスクワットは難易度が高いため、安全の為にもパワーラックの中で行うことをおススメします。また手の構え方に関しても、一般的な腕を胸前でクロスさせて行うやり方を紹介します。
①バーを三角筋の前方に乗せ、両手をクロスさせて鎖骨に手を置き、バーを固定します。両肘は床と平行になるように意識して胸を張り、お腹に軽く力を入れましょう。
②上半身は起こしたまま、太ももが床と平行になる程度までゆっくり腰を落としていきます。背筋が丸まらないように注意しながら、最初のポジションに戻ります。これを10回3セットを目安に行いましょう。
体重は常に踵と母趾球を結んだ線の間に掛けるイメージを持つことが大切です。
※つま先に体重を掛けてしまうと膝が前に出過ぎてしまい、膝や腰を痛めたり、過剰な大腿四頭筋の筋肥大を招いてしまうためです。
5-4.チューブを使ったスクワット
膝の上にチューブを巻くことで、股関節をいわゆる“内股”のような方向へストレスを掛けます。これにより股関節を外側に開く(外旋や外転)筋肉である梨状筋や中殿筋を活性化させ、スクワットの特徴であるヒップアップ効果を更に高めることが出来ます。
□方法
①チューブを膝の上に巻きます。そしてバーを担ぎ、肩甲骨を寄せるように肘を後方に引きます。この時背中が丸まらないように注意しましょう。そして足を腰幅よりやや広い程度に開き、股関節・膝・つま先が同じ方向を向くように意識します。
②胸を張るように意識し、お腹に軽く力を入れた状態でお尻を後ろへ突き出すようにして腰を落としていきます。太ももが床と平行になる深さまで腰を落としたら、同じスピードで元の姿勢に戻ります。これを10回3セットを目安に行いましょう。
※チューブに抵抗するように膝を保つことで、より殿筋を意識しやすくなります。
※この時膝が内側に入ったり、前に突き出てしまうと腰や膝を痛める可能性があるので注意しましょう。
5-5.オーバーヘッドスクワット
オーバーヘッドスクワットは、頭上でバーベルをキープしたままスクワットを行います。腕を上げることで上半身と下半身の連動を高め、体幹部や肩甲骨まわりの筋肉を引き締め、姿勢改善効果が高いことでも知られています。
□方法
①足を肩幅よりもやや広く開き、つま先を少し外に向けます。そしてバーベルは肩の角度が45°程度になるように頭上にキープしましょう。
②バーベルが膝より前方に移動しないように安定させながら、太ももが地面と平行になる深さまで腰を落としていきます。これを10回3セット行いましょう。
※膝が内側に入ったり、腕が膝より前方へ移動すると怪我のリスクが高まるため注意しましょう。
第6章【“くびれ”のためにスクワット】
お腹の脂肪を落とすために、お腹のまわりばかり筋トレを行っている人は多いはずです。結果として出ている場所に原因があると考えがちですが、トレーナーとして助言をすると、原因と結果は一致しないことが非常に多いのです。つまり腹筋運動ばかりは“くびれ作り”に不向きという事です。
“くびれ作り”や“ポッコリ下腹を改善”するためには、姿勢と体脂肪という2つの観点からスクワットを選択します。腹筋(特に腹直筋)は本来割れており、ウエストは腹斜筋によって元々くびれた形となっているのです。もちろんボディラインをより強調するためにトレーニングによって引き締まった筋肉に鍛えていく必要はありますが、やはり弛んだお腹を引き上げるように背筋を伸ばし、基礎代謝の向上によって体脂肪を減らすことが、ボディメイクの取り掛かりとしては欠かすことが出来ないのです。
第7章【まとめ】
スクワットと一言で言っても、様々な種類があるのは面白いですよね。その目的や身体のタイプによって、最適なスクワットフォームを習得し実践することが、あなたのボディメイクを成功させる大切なポイントとなることをご理解出来たのではないかと思います。
くびれ美人のお客様の中には、他のジムのトレーナーにスクワットを強制されケガをしたり、思ったような結果が出なかったりと、様々な悩みを抱えた方が多くいらっしゃいます。このようなアクシデントが起こる理由は、その人の身体の特徴を掴めておらず、姿勢の歪み・クセなどを評価されていなかったケースがほとんどです。
身体の特徴を掴み、あなたにとってベストなトレーニング法を提供するのはもちろんのこと、ストレッチによって歪みを改善した上でトレーニングを行う事ほど効率的なものはありません。
トレーニングの前に、身体の準備は出来ていますか?
くびれ美人のパーソナルトレーニングを体験し、是非身体の変化を実感してみてください。
ご連絡をお待ちしております。
くびれ美人パーソナルトレーナー
山戸