ボディメイクするなら自重トレーニングのメリットは見逃せません
簡単に始められる運動習慣として自重トレーニングは最適です。
というのも、単純に道具がいらないこともありますが、何よりダイエットやボディメイクに必要な様々なメリットがあるからです。
そこで今回は、自重トレーニングが必要な根拠とお勧めの自重トレーニングメニューを8つご紹介しましょう。
目次
第1章【自重トレーニングとは?】
ダンベルやマシン、そしてバーベルを始めとしたフリーウェイトだけがトレーニングではありません。
自重トレーニングとは自分の体重を負荷として行う筋力トレーニングです。
つまり道具を必要としないので時間も場所も選ばず、いつでも思い立った時に始めることができます。
もちろん種目にもよりますが、肉体的にかかる負荷はそれほど強くないので、重いウェイトを持つような筋トレに苦手意識がある方も、自分のペースで取り組むことができます。
第2章【自重トレーニングに取り組むべき3つのメリット】
やらない理由を探るのではありません。
”なぜやるべきなのか”という点をはっきりさせておきましょう。
①あなたの好きなタイミングで出来る
冒頭でも少し触れたように、やはり筋トレを行うタイミングは大切です。
「今日は天気が悪いから・・・」
「時間が押してジムに行く時間が・・・」
このように、何かと理由をつけている方は要注意。
いつまで経ってもダイエットやボディメイクを達成できない理由はここにあります。
それならば場所も時間も天候にも左右されない自重トレーニングに取り組んでいきましょう。
ただし”ながらトレーニング”はあまりオススメできません。
トレーニング中のフォームや鍛えている筋肉を意識せずに行う筋トレは、そうでない場合と比べて効果が低いとされています。
参考記事⇒筋トレ効果を最大限発揮するトレーニングの原理・原則
何かと並行して行うような取り組み方にはならないようにしましょう。
②安全に取り組める
軽い負荷で行うにしても、バーベルやダンベルを扱う以上、ある程度の危険性は伴います。
関節には必ず適合面と呼ばれる運動軸があり、これによって負荷を最小限にすることができます。
しかし許容範囲を越えたバーベルやダンベル重量や誤った運動フォームによって、この運動軸から逸脱すると必ず関節や靭帯そして腱に多大なストレスが掛かります。
この点に関しては以前投稿したコラム記事筋トレ中の方の違和感を放っておいてはいけない理由と対処法でも解説しております。
ですが、自重トレーニングではこのリスクを大きく軽減させることが出来ます。
※もちろん正しいフォームや適切な負荷設定は必要です。
基本的に自分の身体を扱うので、突然意図しないような負荷が掛かることはないのです。例えばリハビリテーションではまず初めに自体重による動作の修正から入ることが多く、それだけ安全面でのリスク管理が出来るという訳です。
③全身をバランス良く鍛えることができる
マシントレーニングでは高い確率で特定の筋肉を鍛えることができます。
例えばチェストプレスマシンではバストアップに大切な大胸筋トレーニングに特化したマシンとなります。
しかし特定の筋肉に特化した半面、全身の連動性が劣ってしまうのが難点です。
背もたれのあるシートに座った状態で大胸筋を鍛えていく訳ですが、背中を支点に動作を繰り返すため、どうしても私生活とかけ離れた動きとなってしまいます。
つまりマシントレーニングは実生活とは異なる不自然な動きの連続なのです。
その点トレーニングの王道とも呼べる“腕立て伏せ”はどうでしょうか。
プランク姿勢のように体幹を安定させた状態で行う腕立て伏せを正しいフォームで行うと、姿勢に大きく関与する腹筋群が活性化されます。
このように、自重トレーニングを繰り返し行うことで全身の連動を高め、姿勢や筋バランスともに整った身体づくりに役立つのです。
第3章【自重トレーニングのデメリット】
自重トレーニングには当然デメリットも存在します。
まず1つ目は負荷調整が難しいという点です。
マシントレーニングなどでは能力に応じて負荷を調整することができますが、自重トレーニングではg単位での調整は至難の業。同じメニューであったとしても、体格や筋力によって負荷が強すぎたり弱すぎる可能性があります。
そして2つ目は鍛えにくい部位(筋肉)があることです。
この代表的なのが背中であり、スクワットや腕立て伏せのように、ダイレクトに効かせることができる種目は限られてしまいます。
懸垂は背中の筋肉である広背筋を鍛える種目ですが、自宅で懸垂が出来る設備が整っている所は稀ですし、そもそも懸垂は難易度が高く多くの女性は実施できないのが現状なのです。
これらのデメリットを踏まえた上で、自重トレーニングにチャレンジしてみましょう。
第4章【自重トレーニング8選】
全身を鍛える自重トレーニングを8つご紹介しましょう。 丁寧に行うことを是非心掛けてください。
①フロントプランク
体幹トレーニングの王道とも言えるフロントプランクは、主に腹直筋や腹斜筋などのお腹まわりの筋肉を鍛えることが出来ます。
立ち姿勢を安定させるために、これらの筋肉は重要な役割を担います。
動きの少ないトレーニングですが、腕立て伏せなど他の種目にも影響を及ぼすため是非マスターしましょう。
□方法
①うつ伏せとなり肩関節の真下に肘が位置するよう調整します。そしてつま先を立てておきましょう。
②頭から“かかと”まで一直線となるように、腰を上げていきます。これを10秒×3セット行っていきましょう。
※前腕で地面をしっかり押し、ヘソを頭方向に引き上げるように腹筋を意識すると姿勢が保持しやすくなります。
②フロントプランク&アームリーチ
フロントプランクに一工夫加え、腹直筋や腹斜筋だけでなく僧帽筋など背中の筋肉を鍛えることが出来ます。
□方法
①フロントプランクと同様、うつ伏せとなり肩関節の真下に肘が位置するよう調整します。そしてつま先を立て、頭から“かかと”まで一直線となるように腰を上げていきます。
②身体が左右に捻じれないよう注意しながら片手を真っ直ぐ曲げ伸ばしを繰り返していきます。これを左右10秒×3セット行っていきましょう。
※前腕で地面をしっかり押し、ヘソを頭方向に引き上げるように腹筋を意識すると姿勢が保持しやすくなります。また、難しければ膝つきで行っても良いです。
③サイドランジ
自重トレーニングで内ももを引き締めるには、サイドランジが効果的です。
内転筋群の筋肉量を増やすことは引き締め効果だけでなく、基礎代謝の向上にもつながるので、ダイエット目的に筋トレを始めた方は是非取り入れるようにしましょう。
□方法
①両手を胸の前で組み、肘を正面に向けて背筋を伸ばします。
②横に大きく足を踏み出します。この時つま先を45°を目安に斜めに向けるよう意識します。そして背中を丸めないよう上半身を前傾させ、内転筋の収縮を感じましょう。これを左右10往復×3セット行います。
※鏡の前などで行い、肩や骨盤が左右に傾かないように注意してください。膝が内側に入ったり、つま先より前方に出ないことも意識しましょう。
④ヒップリフト
レッグプレスマシンやバーベルが無くとも、ヒップアップに大切な大殿筋(ヒップライン、下部)を鍛えることができます。
片足で行うことで負荷を高めることに加え、左右の筋力バランスも整えることができるので是非取り入れてみましょう。
□方法
①仰向けの状態で片膝を抱え、反対側の“かかと”をお尻から拳2つ分ほどの位置に置きます。
※つま先を上げておくことで、大殿筋の収縮を感じやすくなります。
②お腹に軽く力を入れ、“かかと”で地面を押すようにお尻を持ち上げていきましょう。これを左右10回×3セット行います。
※この時骨盤が左右に傾かないよう注意しながら行ってください。
⑤プッシュアップ(腕立て伏せ)
自重トレーニングの王道であるプッシュアップ(腕立て伏せ)。
広く知られた種目ですが、せっかくなので少しアレンジしたものをご紹介しましょう。
ストレッチポールに両手を置くことで、通常の腕立て伏せよりもより深く沈み込むことができるため、バストの土台となる大胸筋の上・中部を鍛えることが出来ます。
また、筋肉のボリューム感を出すためにもお勧めのトレーニングです。
□方法
①膝を曲げたまま、ストレッチポールに両手を置きましょう。
※手は肩幅の約1.5倍を目安に広めにしましょう。
②プランク姿勢のように、腰が引けないように注意しながら肩甲骨を寄せて胸を突き出し降ろしていきます。これを10回3セット行いましょう。
⑥ツイストクランチ(腹筋)
腹筋運動として代表的なシットアップ(上体起こし)は前後方向で行われるため主に鍛えられる部位は腹直筋ですが、捻り動作を加えることで腹斜筋群を鍛えることができ、ウエストまわりを引き締めることが出来ます。
腹斜筋を鍛える為には身体を引き上げるだけでなく捻る動作が重要となるため、なるべく対側の肘と膝を付けるように意識していきましょう。
□方法
①仰向けとなり、膝を立てた状態で片側の足を反対側に掛けます。そして掛けた側と反対の腕で頭を支えておきましょう。
※この時、反対側の手は身体を支える為に側方に伸ばしておきましょう。
②反動をなるべく付けないよう注意しながら対側の肘と膝をタッチさせていき、ゆっくりと元の位置に戻ります。これを左右10回ずつ行っていきましょう。
※手で後頭部を支えると首に負担が掛かるため、首を直接支えるように手を置くようにしましょう。
⑦アームエクステンション(二の腕・背中)
腕を後ろに引くことで、上腕三頭筋に加えて広背筋を鍛えることが出来ます。
うつ伏せで行うので体幹トレーニングにもなり、姿勢改善に繋がります。
数少ない自重での背中トレーニングですので、積極的に取り組んでいきましょう。
□方法
①うつ伏せとなり、両腕を後ろに回した状態でハーフストレッチポール(ボールなどで代用OK)を持ちましょう。そして胸を張って肩甲骨を寄せたまま上体を起こしておきます。
※お腹に力が入っていることを意識し、お尻を締めておくと背中への感覚がわかりやすくなります。
②背筋を伸ばして肩甲骨を寄せたまま、腕を後方に向かって上げていきましょう。これを10回×3セット行っていきます。
⑧カーフレイズ(かかと上げ)
壁に背中を付けた状態でかかとを上げ、ふくらはぎのカットを出して美脚を目指しましょう。
壁にもたれた状態では足関節は通常よりも下に向いた状態(底屈位)となりトレーニング効果が高まるのでお勧めです。
□方法
①膝の間にクッションやボールを挟んで壁に背中をつけて1歩足を前に出したところに立ち、肩甲骨まわりだけを壁につけます。そして“かかと”を少し浮かしておきましょう。
※この時腰が反らないように腹筋に軽く力を入れておくことが大切です。
②“かかと”を頭方向に引き上げていきます。この時母趾球で最後まで蹴り上げ、ふくらはぎの内側に力が入るのを意識してください。これを20回×3セット行っていきます。
※お腹に軽く力を入れ、股関節から足首にかけて一直線となるように意識すると、ふくらはぎの収縮感がわかりやすくなります。
第5章【まとめ】
いかがでしたか?
いつでも簡単に取り組める自重トレーニングにも、メリット・デメリットの両方が存在します。
また、補足として自重トレーニングのみでは筋肥大効果はマシントレーニングなどと比較して効果が得にくいという点があります。
これをカバーするためにも、自重トレーニングとマシンやウェイトを組み合わせたトレーニングプランを実施することが大切です。
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山戸 勝道
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