セルフストレッチでコンディショニング!パーソナルストレッチ+αで効果大

「ストレッチはスポーツ選手がするもの」

 

どことなくそんなイメージで、自分には関係ないと思っていませんか?

 

日々積み重なる身体の疲労はコリに対し、ストレッチは非常に大きな改善効果を発揮してくれます。

 

勿論ただ何となくすれば良いという訳ではありません。

 

きちんとしたフォームでのストレッチを身に付けることで、今までストレッチをしても効果を感じなかった方、そして元々身体が硬くてストレッチを諦めていた方にもストレッチの効果を存分に知っていただけます。

 

また、そのような方はパーソナルトレーナーによるパーソナルストレッチとセルフストレッチを継続して組み合わせることをオススメします。

 

その理由も含め、今回は全身のストレッチメニューをご紹介しましょう。

 

第1章【パーソナルストレッチの効果をセルフストレッチで定着させる】

パーソナルストレッチとセルフストレッチを比較すると、確実にパーソナルストレッチの方が効果を実感できます。

 

その大きな理由として、ストレッチに対する印象の違いが大きいと考えられます。

 

ストレッチ習慣が無い方の大半は過去の苦い経験が影響しており、学校の体育や部活動で“気持ちよく”ストレッチが出来ていなかったケースが非常に多いのです。

 

これがセルフストレッチにチャレンジする大きな弊害となるケースは少なくありません。

 

身体づくりのためには、このようにストレッチに対して悪いイメージを払拭するのは勿論のこと、パーソナルトレーナーによるパーソナルストレッチの効果を定着させる為にセルフストレッチは必要なのです。

 

第2章【ストレッチのメリット】

実はストレッチと言っても、その方法によってタイプが異なります。

 

ゆっくり反動をつけずに筋肉を伸ばしていくストレッチは、静的ストレッチ(スタティックストレッチ)と呼ばれています。

反対に、全身を大きく動かしながら行うストレッチを動的ストレッチと呼ぶ。サッカー選手が行うようなブラジル体操は動的ストレッチの一種であり、筋肉の収縮を伴う全身運動であるため、ウォーミングアップに広く使われる。

この静的ストレッチは体育の授業など、今までで一度は行ったことがあるはずです。

反動を付けるなど大きな動きを伴わないので安全性が高く、ケガのリスクが低いことに加えて習得が容易なのが特徴です。

また静的ストレッチを行う上で知っておきたいメリットを、3つにまとめてみました。

 

1.姿勢が変わる

この後ご紹介する各ストレッチにも記載しておりますが、不良姿勢を招く大きな問題は柔軟性の低下です。

 

本来伸び縮みするはずの筋肉が伸びなくなる(柔軟性の低下)ことで、対応する関節を上手く伸ばし切ることが出来なくなり、関節が中途半端に曲がったままとなってしまいます。

 

これが姿勢変化の第一歩という訳ですね。

 

そこで問題となる筋肉をストレッチし、本来必要な柔軟性を取り戻すことが出来れば不良姿勢を根本から改善する効果が期待できます。

 

勿論戻った姿勢の状態でトレーニングを行い、その状態を定着させる必要はあります。

 

2.疲労回復出来る

疲労を感じる際、身体中の細胞には疲労物資が溜まり始めています。

 

以前は疲労物質と言えば“乳酸”という考え方が一般的になっていましたが、その後の研究によって乳酸は疲労物質ではなく筋収縮の結果溜まるものであり、直接的に疲労には関与しないことがわかっています。

 

精神的・肉体的に疲労を感じることが出来るのは脳が影響しているからです。

 

運動によって身体に掛かる負担が大きくなれば、それに伴い自律神経の中枢に掛かる負担も増え、その結果脳へ疲労のサインが送られます。

 

この時身体は筋収縮によって酸性に傾いています。その酸性に傾いた身体のバランスを元に戻す為に必要な酸素や栄養を運ぶのは血液の役割であり、ストレッチによって筋肉の柔軟性が向上することで全身の血流が改善し、疲労回復の準備が整うのです。

 

3.ケガの予防

筋肉の柔軟性は姿勢に影響すると述べましたが、姿勢に変化が及ぶことで関節や椎間板(背骨の間に存在するクッションのようなもの)に大きなストレスが生じてしまいます。

 

このように不良姿勢は体形やフォルムに悪影響を与えるだけでなく、放っておくと痛みへと繋がってしまうため注意が必要です。

 

また、硬く柔軟性を失った筋肉はまるで古いゴムのように劣化して切れやすく(損傷しやすい)、それだけで筋肉系の傷害リスクが高まりますが、定期的なストレッチによってこのリスクを軽減させることが十分に可能なのです。

 

第3章【家でも実践!部位別セルフストレッチ】

パーソナルトレーニングを受けている方は勿論のこと、受けていない方でも自分の身体で不調に感じる所に対してストレッチを行っていきましょう。

 

セルフストレッチのポイントとして、自分の体重をしっかりかけてゆっくり行うことを意識してみましょう。

 

これによりストレッチ痛を抑え、気持ちよくストレッチを行うことが出来ます。

 

Ⅰ.お尻まわり

ⅰ.梨状筋

股関節のインナーマッスルと呼ばれる梨状筋は立ち姿勢の安定は勿論のこと、座り姿勢や腰を落とす動作(スクワット動作)で股関節周囲を安定させることが出来ます。

 

しかし猫背姿勢に伴う座り姿勢では骨盤の後傾によって身体を支持するため、お尻まわりの筋肉が硬くなってしまいます。その筋肉ことが梨状筋という訳です。

 

また梨状筋の深部には坐骨神経が通っており、座り姿勢を長時間続けることによって梨状筋が柔軟性を失い、硬くなることで坐骨神経を圧迫して坐骨神経痛を引き起こす場合があるので、デスクワークの方は特にストレッチを欠かさないようにしましょう。

 

□方法

①体育座りのように膝を立てて座り、片膝に反対側の足を掛けましょう。

 

②足と上半身が近づくように、身体を畳んでいきましょう。これを左右15秒ずつ行っていきます。

※背中が丸まらないよう注意し、出来るだけ下腿(スネ)と上半身が平行となるように意識して行ってください。

 

ⅱ.大殿筋

お尻の筋肉と言えば大殿筋のように、身体にとって非常に重要な筋肉の1つです。

 

ヒップアップに必要な大殿筋は主に足を後ろに蹴り伸ばす動き(股関節の伸展)で働き、デスクワークなどの長時間の座り仕事によって柔軟性が低下しやすい筋肉です。

 

そして大殿筋の柔軟性が低下すると当然座り姿勢にも悪影響を与えてしまうため、先ほどの梨状筋ストレッチと組み合わせて積極的に行っていきましょう。

 

□方法

①梨状筋ストレッチの最終姿勢のように、片膝を掛けた状態となります。

 

②そのまま足を横に倒して膝を身体に引き寄せるようにし、お尻まわりのストレッチ感を感じていきましょう。これを左右15秒ずつ行っていきます。

※背筋を伸ばし、上半身は正面のまま捻らないようにしましょう。

 

Ⅱ.太ももまわり

ⅰ.ハムストリングストレッチ

太もも裏にあるハムストリングが硬くなることは、必然的に股関節の可動域低下を示してしまいます。

 

参照記事【なぜ猫背が下半身に影響するのか?】でも記載しておりますが、骨盤の後方に位置するハムストリングや大殿筋が柔軟性を失うことにより骨盤は後方に引っ張られるようにして後傾してしまうのです。

 

良い姿勢を保つために、そしてヒップアップやダイエットを目指す為にもハムストリングのストレッチを行っていきましょう。

 

□方法

①片膝を畳むようにして地面に座り、ストレッチする側の足を真っ直ぐに伸ばします。

※この時背中が前埋まらないように背筋を伸ばしておきましょう。

 

②背中がなるべく丸まらないよう注意しながら、上半身を伸ばした側の足先に向かって伸ばしていきます。これを左右15秒ずつ行っていきましょう。

※初めは膝が曲がった状態でも良いので、つま先を把持するようにします。徐々に慣れてきたら、少しずつ膝を伸ばしていくようにしましょう。

 

ⅱ.大腿四頭筋ストレッチ

太もも前に筋肉は大腿四頭筋と呼ばれ、その名の通り4つの筋肉が集まって出来ています。

 

主に膝を伸ばす為に必要な筋肉ですが、座り姿勢や立ち姿勢を長時間維持しなければならないなど日常的に股関節の可動域が狭い方は特に硬くなりやすい筋肉のため、ストレッチを欠かさないようにしましょう。

 

□方法

①横向きとなり、下側の膝を抱えます。そして上側(ストレッチを掛ける側)の足首を把持しておきましょう。

※この時背筋を伸ばしておきましょう。

 

②足首を把持した手をそのまま後方に引き、太もも前のストレッチ感を感じる所まで引いていきます。これを左右15秒ずつ行っていきましょう。

※上半身が開かないように注意するとストレッチ効果を更に高めることが出来ます。

 

ⅲ.腸腰筋ストレッチ

腹筋のインナーマッスルとして紹介されることの多い腸腰筋は、腰椎の前面から始まり骨盤内を通って大腿骨の前面に付着する筋肉です。

 

主な作用は膝を引き上げる動き(股関節の屈曲)ですが、デスクワーカーのような長時間座り姿勢を維持する必要がある方は腸腰筋の柔軟性を失いやすいため注意が必要となります。

 

また腸腰筋をストレッチすることで股関節まわりの動きがスムーズとなり、下肢への血流が増加するため、“むくみ”や“疲労回復”に効果が期待できます。

 

□方法

①足を前後に開いて片膝をつき、腰に手を当てておきます。

※この時上半身と脚の向きは真正面に揃えるようにしましょう。

 

②地面につけた側の膝で地面を後方に押すイメージで身体を前方に移動させ、股関節を更に大きく開いていきます。股関節の付け根(やや内側)にストレッチ感が出る所で留め、左右15秒ずつ行っていきましょう。

※上半身をのけ反って腰を反らさないよう注意しましょう。

 

ⅳ.内転筋ストレッチ

内ももをカバーする内転筋は、長内転筋や短内転筋など複数の筋肉が集合して構成されています。

 

内転筋の柔軟性が低下すると足を外に開く動き(外転)に支障をきたしてしまうため、脚痩せだけでなくヒップアップの為にも内転筋のストレッチを欠かさないようにしましょう。

 

□方法

①四つ這いの状態から片足を側方に伸ばします。

 

②腰が丸まらないよう、背筋を伸ばしながら後方へ身体を移動させていきます。内転筋にストレッチ感が出たところで止め、左右それぞれ15秒キープしましょう。

※外側に出した足のつま先は正面に向けておきましょう。

 

Ⅲ.ふくらはぎまわり

ⅰ.下腿三頭筋ストレッチ

足がむくんだりダルさが気になる方は、ふくらはぎのストレッチを欠かさないようにしましょう。

 

ふくらはぎはヒラメ筋と腓腹筋という2つの筋肉で構成されており、ともに“かかと”を上げる動作で筋力を発揮します。(ただし膝の角度によって筋出力の優位性は異なる)

 

つまり立ち仕事や歩行時間が長くなればなるほど負担のかかる筋肉であり、ケアを怠ることで先ほど記載したようなむくみやダルさに繋がってしまうのです。

 

□方法

①両手を地面につき、片足を反対側の足に掛けるようにしましょう。そしてつま先で軽く地面を蹴るようにして腰を浮かせます。

 

②そのまま腰を高く上げ、“かかと”を地面に近づけるようにしてふくらはぎをストレッチしていきます。これを左右15秒ずつ行っていきましょう。

※この時背中がなるべく丸まらないように注意しましょう。

 

Ⅳ.お腹まわり

ⅰ.腹直筋・腹斜筋ストレッチ

数あるストレッチの中でも、あまり腹筋のストレッチに着目する機会は少ないようです。

 

しかし参照記事【なぜ猫背が下半身に影響するのか?】で細かく記載していますが、腹筋(特に腹直筋)の柔軟性が低下することによって骨盤の前面が引き上げられ、骨盤は後傾してしまいます。

 

つまり脚痩せを目指したい方にとっても、ただ下半身のストレッチを行うだけでなく腹筋まわりのストレッチを行う必要があるのです。

 

□方法

①うつ伏せとなり、片足を引き上げた状態で上半身を起こします。

※この写真では手を付いていますが、腰に不安がある方は肘をついた状態で行うようにしてください。

 

②引き上げた足と反対側へ上半身を軽く捻り、お腹まわりのストレッチ感を意識しましょう。これを左右15秒ずつ行っていきます。

※反対側も同様に行いましょう。

 

Ⅴ.背中まわり

ⅰ.広背筋ストレッチ

背中が丸まった姿勢で硬くなりやすい筋肉は、放っておくと更に不良姿勢を招いてしまうため注意が必要です。

 

猫背姿勢では肩甲骨と骨盤までの距離が縮まりやすく、その間をつなぐ広背筋の柔軟性低下が顕著に見られます。

 

そこで広背筋をストレッチすることで背筋を伸ばす土台作りをすることができ、腹筋や背筋などのトレーニングを行いやすくなります。

 

□方法

①両膝をつき、両腕を前方に伸ばした状態で腰を後方に引きます。

 

 

②片腕を反対側の脇下に入れ込むようにしたまま、更に後方に腰を引き、脇の付け根あたりを伸ばしていきましょう。これを左右15秒ずつ行っていきます。

※地面につけた手は離さないようにすることでストレッチ効果を高めることが出来ます。

 

Ⅵ.腕まわり

ⅰ.上腕三頭筋ストレッチ

背中から脇の付け根に掛けて付着する広背筋と交差するようにして存在する上腕三頭筋は、二の腕まわりのシルエットに大きく影響します。

 

振袖肉を伴う二の腕は、この上腕三頭筋の筋活動が低下することで脂肪をため込みやすくなることが引き金となるケースが多いのが特徴です。

 

また上腕三頭筋の柔軟性が高まることで腕を頭上に上げやすくなり、フォームが安定して腕だけでなく背中まわりのトレーニング効果を高めることが期待できます。

 

□方法

①イスの前に膝を付き、図のように肘を座面に乗せましょう。

※この時イスが動かないように注意しましょう。

 

②頭を下に入れ込むように上体を倒していき、両手で肩甲骨の間に触れましょう。

これを15秒ほどキープしていきます。

 

Ⅶ.首・肩まわり

ⅰ.僧帽筋・肩甲挙筋ストレッチ

首や肩甲骨を後方から支える、僧帽筋肩甲挙筋をストレッチすることが出来ます。

 

不良姿勢の代表格である猫背姿勢では、背中が丸まるだけでなく肩がすくむような姿勢を伴うことも少なくありません。

 

この時僧帽筋や肩甲挙筋の柔軟性は低下し、その結果肩コリや眼精疲労の原因となるためデスクワーカーの方は積極的にストレッチしていきましょう。

 

□方法

①イスに座った状態で背筋を伸ばし、片手でイスの縁を把持して肩甲骨を固定しましょう。

※この時イスの高さは膝関節が100°程度となるようにします。

 

②側頭部に軽く手を掛け、体幹がブレないよう注意しながらゆっくりと頭を側方に傾けていきましょう。これを左右15秒ずつ行います。

 

第4章【まとめ】

いかがでしたか?

 

今までストレッチをしていた方、そしてストレッチをしていない方もストレッチの効果を再認識できたのではないでしょうか?

 

今回ご紹介したセルフストレッチを日頃のケアとして実施し、12回のパーソナルトレーニングによるパーソナルストレッチを受けることで確実に身体への変化を実感することが出来ます。

 

もしあなたが本当に身体を変えたいのであれば、この組み合わせがオススメですよ。

 

広島のパーソナルトレーニングジムくびれ美人

山戸 勝道

 

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