肩こりが“ふりそで肉”の原因?コリをほぐして二の腕を細くする方法

普段からそんなに食事を多く摂る方ではないのに、何だか腕まわりに脂肪がたっぷり・・・そんなお悩みはありませんか?

もしかすると、それは肩こりが原因かもしれません。

慢性的な肩こりに悩む方は筋肉量のバランスが悪く、基礎代謝が低い傾向にあります。そして筋力の不足によって肩甲骨を始めとした身体の歪みが大きくなり、巻き肩などの不良姿勢へと発展し、改善が難しくなってしまうことも。

 

そこで肩まわりの筋肉を整えて肩こりを解消し、二の腕ダイエットを成功させていきましょう!

 

もちろん摂取カロリーを消費カロリーよりも少なくするというダイエットの基本を守ることは大切ですよ。

 

第1章【二の腕の瘦せにくさ、実は“隠れ肩こり”が原因かも?】

トレーニングによって筋肉量を増やし、食事にも気を配っているにも関わらず、二の腕は引き締まらない・・・。このようなケースでは肩こりが原因かもしれません。しかし肩こりを実感していなくても筋肉のコリは発生している場合もあり、“隠れ肩こり”としてあなたの二の腕を痩せにくくしているのです。

 

スマートフォンやパソコンの操作、デスクワークや家事・勉学を含めた日常生活動作は肩こりの原因と言われており、この時共通して肘が曲がった姿勢を取っています。

肘が曲がっていると二の腕の前面にある上腕二頭筋は縮み、後面にある上腕三頭筋は伸びてしまいます。この上腕三頭筋のたるみが二の腕の“ふりそで肉”を作っているのです。

 

それでは次に、なぜこの肘が曲がった姿勢が肩こりに繋がるのか詳しく見ていきましょう。

 

第2章【肩甲骨は身体のクセそのもの】

10人いればそれだけ身体のクセは異なります。特に肩甲骨は日常生活を表す鏡のように、顕著に身体の歪みを知ることが出来ます。

 

例えばなで肩。なで肩の女性は優しく華奢な身体つきであり、憧れる女性も少なくありません。しかしなで肩の場合はほとんど肩まわりの筋肉が使えておらず、巻き肩を伴うケースがほとんどです。

巻き肩とは重心線と呼ばれる身体の中心よりも肩が前方に突き出た状態を示します。この時バストの基礎となる大胸筋小胸筋は柔軟性を失い、肩甲骨は自然と外へ広がってしまいます(外転)。

この時肩甲骨支える筋肉(菱形筋や僧帽筋)は引き伸ばされ、常にストレスを感じることで肩こりへと発展していきます。

※肩から肘がスッと真下に伸び、背筋が伸びた状態。しっかりと背中が引き締まり、胸が張れていることがわかります。

 

※上の図に比べ、こちらは背中が丸まり、巻き肩となった状態。腕・肩まわりの緊張感がなくなる様子がわかります。この状態では二の腕・脇まわりへ脂肪が付きやすくなるのです。

 

第3章【腕を後ろに引けない=二の腕タプタプ】

そしてここからが本題です。巻き肩によって肩甲骨が開いて(外転して)しまうと、いわゆる肩関節の安定性が低下して腕を後ろに引くことが難しくなります。この腕を後ろに引く動き(“肩関節の伸展”と言う)に使う筋肉が上腕三頭筋という訳です。

 

日常生活において腕を引く動きは少なく、イメージしやすいものとしては歩く時でしょう。しかし巻き肩であったり、肩こりが強い方は肩甲骨や二の腕を動かすわずかなチャンスである“歩行時”も腕を有効に使う事ができず、一日中上腕三頭筋が活躍することはありません。

※“巻き肩”や“肩すくみ”姿勢では、どことなく違和感が。やはり腕が後方に引けていないことがわかります。

 

二の腕の”ふりそで肉”を落とす!筋膜リリースダイエット法とは

 

しかし二の腕に溜まったふりそで肉を作る原因となるのは、上腕三頭筋の筋力低下だけではありません。反対に、力こぶ筋である上腕二頭筋の働きすぎも原因の1つとなります。

 

第4章【肘を伸ばすことが大切】

先ほど、力こぶ筋(上腕二頭筋)の働きすぎとお話しましたが、この時問題となるのは筋力の話ではありません。上腕二頭筋が柔軟性を失い、肘を伸ばせなくなることが問題なのです。

 

上腕の前面にある上腕二頭筋。その大きな役目は肘を曲げること。

 

巻き肩では関節の構造上、バランスを取るために腕は前面へ引っ張られて自然と肘が曲がります。そして上腕二頭筋の柔軟性は徐々に失われるのです。

筋肉は関節を介して表と裏の関係で成り立っており、いわゆる“”に位置する上腕二頭筋が硬くなりすぎ、“”である上腕三頭筋が柔らかくなりすぎる(筋緊張の低下)という訳ですね。

 

つまり何を言いたいのかと言うと、上腕三頭筋の鍛えるトレーニング(肘を伸ばす動作)をいくら頑張っても、上腕二頭筋の硬さで肘を上手く伸ばせていない(トレーニングがちゃんと出来ていない)可能性があるという事です。

これでもあなたは、トレーニングだけやっていれば良いと感じますか?

このように、トレーニング“だけ”行っていればよいという考えは今すぐ捨てましょう。身体のバランスを整えるストレッチ、そしてトレーニングを上手く組み合わせることで身体は

見違え、姿勢や動きという全身の歯車が回り出すのです。

 

第5章【知っておきたい二の腕まわりの筋肉】

ここで少し、これから鍛える筋肉とストレッチする筋肉についてお話しましょう。筋肉の場所や働きを知っておくことで、トレーニング効率やストレッチ効果を高める事ができます。

 

Ⅰ.上腕二頭筋

肘を曲げたり、肩を正面から上げる働きを持つ筋肉です。筋肉の特徴として、肩関節が脱臼しないよう肩の前方を、この上腕二頭筋の腱(長頭腱)がカバーしています。

※肘を曲げる際、二の腕の前面に見える“力こぶ”が上腕二頭筋。

 

また長頭腱は肩関節を構成する肩甲骨に付着しています。これによって上腕二頭筋の柔軟性が低下すると肘が曲がってしまうだけでなく、肩甲骨を前方に引っ張って“巻き肩”や“肩すくみ”などの肩こりの原因を引き起こしてしまうのです。

 

つまり上腕二頭筋をストレッチすることで、二の腕を引き締める為に必要な肘を伸ばす動きや肩こりの原因を改善する効果が期待できるという訳ですね。

 

Ⅱ.上腕三頭筋

上腕二頭筋と正反対の作用を持つのが上腕三頭筋。肘を伸ばしたり、腕を後方に引く動きを担っています

 

※二の腕の後面に位置する上腕三頭筋。“ふりそで肉”とは、この上腕三頭筋を覆うように蓄えられた脂肪のこと。

 

肩すくみなどが影響して、巻き肩のような姿勢となれば前述した上腕二頭筋が短縮する影響で肘は曲がり、上腕三頭筋は常にストレッチをされているのと同じ状況となります。

 

【ダイエットに効果的!簡単ストレッチで痩せ体質になろう】でもご紹介していますが、持続的なストレッチ(静的ストレッチ)には、可動域を狭める原因となる筋緊張の緩和、そして関節の可動域を広げる大きな効果があります。しかし、この静的ストレッチのメリットは、時によってデメリットになる可能性もあります。つまり、上腕三頭筋の筋緊張低下(たるみ)の原因は持続的なストレッチにあるのです。

 

この事から、上腕三頭筋には適度な筋緊張を取り戻すトレーニングが大切ということがわかります。

 

第6章【トレーニング前のセルフケア】

家に帰ると疲れてなかなかトレーニングができない・・・という方はまず、セルフケアとしてストレッチから取り掛かっていきましょう。持続的にストレッチをすることによるデメリットを上述しましたが、あくまでも不良姿勢に伴った話。むしろ硬く柔軟性を失った筋肉にはしっかりとストレッチをするほうが良いのです。

 

Ⅰ.上腕二頭筋ストレッチ

肘を曲げる作用のある上腕二頭筋(バイセップス)をストレッチし、巻き肩の改善や肘を伸ばす動作を促していきましょう。壁を使って簡単に出来る為、どこでも時間が空いた時に取り組んでいきましょう。特にデスクワークなど、常に肘を曲げた状態が多い方はオススメです。

 

また前腕(特に指を曲げる筋肉)のストレッチ効果もある為、指先を多く使う方の疲労回復にも効果を発揮します。

 

□方法

①壁に向かって正対し、壁に手を付きます。この時、指を下に向けておきましょう。

※手を付ける位置は肩よりも少し下。こうすることで肩に力が入ってすくむ動きを防ぐことができます。

 

②手を壁から離さないように、身体を反転させていきます。前腕から上腕に掛けてストレッチ感が出たところで15秒キープしましょう。(反対側も同様)

 

※少し手で壁を押すと、よりストレッチ強度を高めることができます。

 

Ⅱ.90/90ストレッチ(猫背改善ストレッチ)

背骨、特に胸椎の柔軟性を改善するストレッチの1つですが、巻き肩の原因となりやすい大胸筋や小胸筋のストレッチメニューとなります。

呼吸に合わせ、息を大きく吐きながら腕を広げて胸を開くことで、肋骨の動きに合わせて効率よくストレッチすることができます。

 

□方法

①横向きになり、膝と股関節を90°に曲げて下半身を固定し、両手を伸ばして揃えておきます。

 

②下半身が動かないように注意し、息を吐きながら大きく胸を広げていきましょう。

これを左右10回ずつ繰り返していきましょう。

※この時肩がすくまないよう、大きな弧を描くイメージを持つと大胸筋をしっかりストレッチすることができます。

 

Ⅲ.胸ひらき運動(STPワイパーエクササイズ)

ストレッチポールに仰向けとなり、手の甲を地面に沿わせるようにして腕を外側に広げていきます。これにより、猫背や巻き肩の原因となる大胸筋や小胸筋のストレッチを行うことができます。

また胸まわりの体幹(胸郭)の柔軟性を高めることで、バストアップ効果も期待することが出来ます。

 

ストレッチポールが無くても、丸めた布団などで代用することができます。

 

□方法

①ストレッチポールの縫い目をお尻側に、ゆっくりと座ります。そして足を腰幅程度に広げて膝を曲げた状態で、頭が付くようにして仰向けになりましょう。

 

②手のひらを天井に向けた状態で、45~60°程度腕を外に開いていきます。この時、胸の前に軽くストレッチ感が出るように意識しましょう。

 

③手の甲を床から離さないよう、息を吐きながらなるべく大きな円を描いて胸を開いていきましょう(90°くらいまでOK)。これを10繰り返しましょう。

 

ストレッチポールに乗る際の注意点として、まず初めに端に座り、両手でバランスを取った状態でゆっくりと寝転がると良いでしょう。座る位置が上過ぎると、頭がストレッチポールからはみ出てしまい、首を痛めることがあるので注意してください。

反対に、降りる際は急に起き上がるのではなく、ゆっくりと腰から滑るようにして降りると転倒などのリスクを回避することができます。

 

ストレッチポールの使い方について、もっと詳しく知りたい方はこちらも参考にしてみてください。

姿勢改善やトレーニングにも?!ストレッチポールの使い方

 

第7章【二の腕を引き締めるトレーニング4選】

上腕二頭筋や大胸筋をストレッチしたら、いよいよ二の腕を引き締めるトレーニングに取り掛かっていきます。動作は比較的単純ですが、お腹まわりに力を入れて身体が動かない意識を持つことで、より上腕三頭筋への負荷を掛けることが出来ます。

 

それでは早速取り掛かっていきましょう!

 

Ⅰ.ブリッジ

両手を付いた状態でお尻を上げる動作を行うことにより、二の腕・背中・お尻を鍛えることが出来ます。猫背などの不良姿勢が気になる方にもオススメです。

 

□方法

①体育座りのような姿勢となり、両手を地面に付けます。そして足は腰幅に広げ、つま先を上げておきましょう。

※指先を足側に向けることで二の腕の外側、指先を頭側に向けることで肩の後面や腕の付け根を引き締めることが出来ます。

 

②肘が曲がらないよう注意しながらお尻を持ち上げていきます。この時体幹は地面と平行となるよう意識しましょう。

これを10回3セット行っていきましょう。

※肩甲骨を寄せることで背筋が伸び、背中の引き締め効果を高めることが出来ます。

 

Ⅱ.キックバック

二の腕にある上腕三頭筋をピンポイントで引き締めることが出来ます。肘を最後まで伸ばさなくても筋疲労は起こりますが、肘を伸ばし切ることで筋肉自体の引き締め効果は更に高まります。

 

本コラムではダンベル(1~2kg)を用いていますが、500mlのペットボトルでも代用することができます。正し、この場合は回数を少し多めに行っていくことをオススメします。

 

□方法

①四つ這い姿勢となり、肩の真下にダンベルをセットしましょう。そして脇を締め、肩甲骨を寄せながら肘を後方に引いていきます。

 

②肘を引いた状態から動かさないよう意識しながら、肘のみ伸ばしていきます(肘は90°以上曲げないようします)。体幹や肩がブレないように注意し、これを左右10回3セット行っていきましょう。

 

※ただ肘を伸ばすのではなく、小指を上に引き上げながら肘を伸ばすことで、上腕三頭筋の引き締め効果を高めることが出来ます。

 

Ⅲ.膝立て肩タッチ

肘を伸ばして片腕で身体を支えることで二の腕を引き締めることが出来ます。そしてバランスを取るためにお腹まわりにも刺激を入れることが出来るため、ウエストまわりを引き締めたい方にもオススメです。

 

□方法

①肩幅に手を付き、腰が引けないよう注意しながら膝から頭までが一直線となるようにしましょう。この時、お腹に軽く力を入れておきます。

※“おヘソ”と“みぞおち”を近づけるイメージを持つと、腹筋に力が入りやすくなります。

 

②最初の位置から身体が左右に動かないよう、それぞれの手で肩を軽くタッチします。タッチして1秒ほどキープするイメージで、10回タッチ3セット行っていきましょう。

 

※手を離した瞬間が一番体勢を崩しやすいので注意しましょう。

 

慣れてきたら腕立て伏せの姿勢で行ってみましょう。お腹まわりを引き締める体幹トレーニングに是非取り入れてみてください。

 

Ⅳ.ナロープッシュアップ

通常の腕立てでは上腕三頭筋だけでなく大胸筋を主に鍛えるトレーニングですが、腕幅を狭く保つことで上腕三頭筋を集中的に鍛えることができます。

つま先を立てた状態では強度が強いため、膝をつけた状態で行ってみましょう。

 

□方法

①両手を写真のように狭めるように地面につけ、腰が引けないよう注意しながら膝から頭までが一直線となるようにしましょう。この時、お腹に軽く力を入れておきます。

 

②体幹を真っ直ぐにキープしながら肘を曲げ脇が開かないよう注意しながら地面をしっかりと押して身体を持ち上げていきます。これを10行っていきましょう。

※最後腕をしっかりと伸ばし、胸を張ることでバストの土台となる大胸筋内側も鍛えることができます。

 

第8章【まとめ】

ふりそで肉を効率よく撃退するには、○○だけ続ければよいと言う訳ではありません。筋力が弱まるのは身体が上手く使えてない結果であり、その理由を突き止めなければ、トレーニングの効率はなかなか上げることができず、更にはケガなどによって満足な結果を得られないこともあるのです。

 

結論として、二の腕の”ふりそで肉”を落とすには「肘をしっかり伸ばすこと」が大切なのです。

 

柔軟性を取り戻すストレッチ、そしてトレーニング。日頃の意識をどれだけ保てるかが、あなたの理想を叶える大切なポイントとなります。諦めずに挑戦してみませんか?

 

広島市の中心地、中区紙屋町にあるパーソナルトレーニングジムくびれ美人ではパーソナルトレーニングの際、お客様の結果のために身体の歪みを調整し、トレーニングを行います。

 

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くびれ美人パーソナルトレーナー

山戸

 

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